板橋富士塚巡り 2

先月の板橋富士塚巡りの勢いで、残りの氷川神社「板橋の富士塚」巡りを計画しました。
中板橋から北区の十条までを東に横一線に踏破する、比較的単純なコースを取りました。


東武東上線中板橋駅北口に降り立ったのは、10時丁度でした。


         中板橋駅北口            踏み切りの向こうに神社


まずは、線路沿いにあり電車から見えた山中稲荷大明神」に参拝します。


        明神型鳥居                沢山の幟                   社殿

         手水舎

石神井川に架かる中根橋を渡り、中板橋交差点を北に進みます。


         中根橋                 石神井川


山中稲荷神社から750m北東に進み、根村と板橋宿上宿の鎮守「根村氷川神社」に着きました。
長い参道からは、「一之鳥居・二之鳥居・神門」を通して遠くに「拝殿」が見えます。
境内の「青面金剛像の庚申塔」の一つは、左側面に「右祢りま道」と陰刻があり道標を兼ねています。 旧中山道と練馬道の分岐点にあったのを移設したとのこと。


         通りの先に鳥居

    神明型一之鳥居と神社名碑              長い参道                 神明型二之鳥居

         神門                     境内                 和風獅子型狛犬
                                               嘉永五年(1852) 造立

         手水舎                 神楽殿                   拝殿

         百度石                庚申塔の石碑               三基の石造
      大正八年(1919) 造立            安永五年(1776) 造立

         同 石祠                同 庚申供養塔          同 青面金剛像の庚申塔 (三猿なし)
                          延享元年(1744) 造立

      青面金剛像の庚申塔           同 左側面 道標の陰刻             庚申塔の石碑
      宝永七年(1710) 造立

     大山石尊大権現の石灯籠             凝った彫刻の瓦             東参道 明神型鳥居
      嘉永六年(1853) 造立


境内の右奥に、境内社の「新堀稲荷社」があります。



        神明型鳥居              朱の神明型鳥居                常夜燈
                                                寛政六年(1794) 造立

         境内                   手水鉢

        お稲荷さま                 社殿


大和町辺りの路を東へ進む。


        大和町辺り


根村氷川神社から350mほどで、豊島八十八ヶ所霊場49番札所光明山愛染院日曜寺」に着きました。
道路際に配置された「開運愛染明王の石碑」は、
右側面に「是より二丁日曜律寺」と陰刻があり道標でもあります。 旧中山道と愛染通りの角にあったものを移築したとのことです。
太平洋戦争で唯一被災を免れた山門に架かる雄渾な「扁額」は、松平定信が奉納したもので 板橋区有形文化財に登録されています。



        道路際に石碑             同 運愛染明王の石碑              同 右側面 道標       
                          寛政十一年(1799) 造立


          山門辺り                子安地蔵尊             寺院名碑と弘法大師の石碑

         山門                  同 扁額                  境内
                          文化十二年(1815) 造立

         一対の石灯籠                一対の石灯籠                 宝塔

     本堂前 青銅の弘法大師像             本堂

         手水舎                  同 手水鉢
                           天保十年(1839) 造立


日曜寺から150mほど東に、「龍光山恵照院智清寺」があります。
山門入って直ぐの「石橋」(幅2.8m・長さ1.35m)は、江戸時代の上郷七ヶ村用水に架かっていたもので 板橋区登録文化財に認定されています。


         寺院門                  山門                  石橋
                                              正徳四年(1714) 造立

         境内                   本堂                    阿弥陀堂

     阿弥陀堂の横に地蔵群               十基の石造

       同 左4基の地蔵              同 青面金剛像の庚申塔           同 3基の一石二体仏
                                       造立 ⇒ 左))宝暦三年(1753) ・中)元文二年(1737)

        同 覆屋周りの地蔵          同 覆屋左側 馬頭観世音の石碑          同 覆屋 二体の地蔵菩薩像

     同 覆屋右側 二体の地蔵菩薩像           同 拡大画像1                同 拡大画像2

本堂左側に、木下藤吉郎と名乗っていたころの豊臣秀吉が崇拝していたとされる「木下藤吉郎出世稲荷大明神」が祀られています。


       木下藤吉郎稲荷の幟               手水鉢                明神型鳥居

        お稲荷さま                   社殿                  十三層の石塔


南に進み、石神井川に架かる愛染橋と石神井川の旧河道を利用して造られたつり堀公園に架かる氷川橋を渡ります。


         大和町を南へ                 愛染橋                 石神井川

         氷川橋                  つり堀公園                同 つり堀


智清寺から450mで、郷社「氷川町氷川神社」に着きました。
一之鳥居からは 二之鳥居を通して、約130m先の鉄筋コンクリート流れ造りの「社殿」まで見通せます。。


       明神型一之鳥居                 参道                 明神型二之鳥居

         境内                  百度石                  和風獅子型狛犬
                                                弘化二年(1845) 造立

         拝殿                    本殿

       境内の隅に石造           逆さの手水鉢の裏に石像

境内の右側には「手水舎」があり、この後方小高い塚に「富士塚」「境内社」が集められています。
手水舎を挟んで右側の石段上には、境内社の「稲荷神社・厳島神社・古峰神社」が祀られています。
そして左隣の石段上には、境内社の「天祖神社」が祀られています。
更に左側の鳥居の横に、金網で囲われている「二基の青面金剛の庚申塔像」が配置されています。
そして、鳥居の先の石段が途中で分岐し、左側には「三峰神社」が祀られています。



        二之鳥居の右側                 手水舎                  左脇の手水鉢

      稲荷神社 明神型鳥居              同 お稲荷さま                 同 社殿

         厳島神社 社殿                古峯神社 社殿                小祠

         天祖神社 石段             同 和風獅子型狛犬               同 社殿

  鳥居左横 二基の青面金剛の庚申塔像          同 拡大画像
                   左)享保五年(1720)造立・右)正徳二年(1712)造立

      三峯神社 神明型鳥居               同 社殿

板橋区内最古の富士塚で 板橋区登録文化財の「板橋の富士塚は、三峰神社の右側になります。
登山道にチラホラとぼく石(溶岩)が見受けられる程度で、富士塚の証を探しきれませんでした。
山頂には、「浅間神社の石祠」が祀られています。
鳥居の左横には、「小御嶽神社」が祀られています。



         登山道               紺屋童子の石碑
                           弘化四年(1847) 造立

         浅間神社 小祠                同 拡大画像               山頂よりの眺め
       安政二年(1855) 造立

        小御嶽神社                同 社殿           同 社殿内 小御嶽石尊大権現の石碑


首都高速5号線の下を走る国道17号線(中山道)を北へ進みます。
都道318号線(環七通り)と交叉する大和町交差点を右折します。
環七通りを東へ進み、都道455号線と交叉する姥ヶ橋交差点に出ます。



      中山道 (上は首都高速5号線)         新板橋 (氷川つり堀公園入口)            石神井川

        中山道を横断               大和町交差点      右折して環七通りへ (都営三田線板橋本町駅)

          環七通り                 姥ヶ橋交差点


氷川神社から1,400mほど 環七通り 姥ヶ橋交差点の右斜め先に(この辺りから北区)、石橋供養の「姥ヶ橋延命地蔵尊のお堂」が見えました。
元は 板橋道と王子道が合流する要所(稲付川に架かっていた)姥ヶ橋にあったことから、「出会い地蔵」とも呼ばれています。
延命地蔵尊の左横のお堂には、「子育地蔵尊」が祀られています。
お堂の前には、朱文字で陰刻された「延命地蔵尊/姥ヶ橋の石碑」が建っています。
その脇に、道標を兼ねた小さな「庚申塔の石碑」があります。 左側面に「これより/左 川口」、右側面に「これより/王子」と陰刻されています。


     交差点の斜め先に地蔵堂     

         姥ヶ橋地蔵堂              同 延命地蔵尊像             お堂脇の手水鉢
                           享保九年(1724) 造立           天保八年(1837) 造立

        左横の小堂               同 地蔵菩薩像

       延命地蔵尊の石碑               右脇 手水鉢

       左脇 庚申塔の石碑              同 左右側面 道標


環七通りを更に東へ進みます。 


          環七通り


王子第三小学校の斜め向かいの駐車場の脇に「庚申塔の小堂」があり、「青面金剛像の庚申塔」が祀られています。 
足元の邪鬼が身を乗り出し、膝をついた三猿を眺めているように見えます。


        駐車場の脇にお堂             庚申塔のお堂 

      同 青面金剛像の庚申塔            同 拡大画像 邪鬼と三猿
      宝暦四年(1754)造立


姥ヶ橋地蔵尊から800m、路地を南に進むと隆照山雪峰院長泉寺」があります。


         寺院門                六地蔵像                    本堂  

         念仏塔


長泉寺の右隣に、閉錠された「西音寺聖観音堂」がありました。
門から覗くと、塀の前に「三体の石仏」が並んで安置されています



         閉じられた門                社殿

        三体の石仏              同 青面金剛像の庚申塔          同 白衣観音立像・大日如来立像
                          延宝五年(1677) 造立            右)天明三年(1783) 造立


くねった路を東へ進むと、十条富士見銀座商店街にでます。
北へ進み、環七通りにぶつかる商店街の端を目指します。


        くねった路を進む         商店街のアーケードが見えた         十条富士見銀座商店街

   商店街の北の端 (この先は環七通り)


商店街一番北側の路地を右折すると、長泉寺から500mの「十条日枝神社」があります。
境内に鎮座する二つのお堂は、左側が「日枝神社 社殿」・右側が「庚申堂」です。
庚申堂の「青面金剛像の庚申塔」には、珍しく 足元は邪鬼ではなく聞かざるの一猿のみが彫られています。


           角に神社                  明神型鳥居                手水鉢

        境内に2つのお堂               日枝神社 社殿               庚申塔のお堂

       同 青面金剛像の庚申塔             同 足元の拡大画像
       延宝四年(1676) 造立


十条富士見銀座商店街を南へ十条駅方向に進むと、加盟店約200店を誇り 北区では最大規模の十条銀座商店街に繋がります。 商店街の一番南側は、埼京線十条駅駅北口(地理的には西口ですが…)です。



        商店街の境                十条銀座商店街               商店街南側入口

      埼京線十条駅北口        


埼京線十条駅南側の踏切を渡ります。


      埼京線南側踏み切り


渡って直ぐのコンビニ脇の細い道に入ると、右手に「上十条一丁目観音堂」がありました。



         路の先にお堂                お堂

        堂内 二基の石造         同 馬頭観音菩薩坐像 (剥落が激しい)         同 庚申塔の石碑
                          文化九年(1812) 造立            天保十五年(1844) 造立


日枝神社から850m、予定より早い13時30分に 埼京線十条駅南口に到達しました。



        埼京線十条駅南口



今回は、ルートが分かりやすく たっぷり時間をかけて6kmの行程を巡拝できました。
目的の「板橋の富士塚」は、多くの境内社と入り組んでいて また 富士塚の証が見当たらず難儀しました。 板橋区登録文化財とありましたので、大いに期待したのですが…。 横を通る国道17号線を拡幅した関係で、山容はオリジナルの形から変わってしまったのでしょうね。 この先、いくつの富士塚が保持保存されていくのでしょうか。