白山神社巡り

時間ができたので、東京十社の一つ「白山神社」を巡ることにしました。
併せて、「焙烙地蔵」「八百屋於七の墓」も観てみようとルートを決めました。
今回は、短距離のルートなのでのんびり周ろうかと思います。


9時50分に、都営地下鉄三田線白山駅に着きました。
旧白山通り(都道301号線)に面した駅の地下出入口の辺りが少し高くなっていて、方向感覚が少しずれました。
周りの方にお聞きし、駅の西側の参道に行きつきました。


       白山駅地上出入口              東参道



白山駅から150mで、東京十社の一つ「白山神社」に着きました。
白山神社は、日本三霊山(富士山、立山)のひとつ 北陸にある白山を崇める山岳信仰の神社です。



東参道の正面に、大きな「神社名碑」と「大鳥居」が見えます。


         東参道              神社名碑と明神型鳥居

鳥居に入ってすぐ右手に「福受稲荷神社」があります


       鳥居右手に神社              福受稲荷神社                社殿前 神狐像

           社殿               社殿横 同行の石碑

鳥居の先の石段の上に三巴紋の「社紋鳥居」があります。
社紋鳥居をくぐってすぐ左手に、「孫文先生座石」がありました。孫文は一時この辺りに住んでいたことがあり、白山神社へも訪れていたそうです
境内の左手に、竹格子に結ばれた御神籤に囲まれた「手水舎」がありました。
拝殿前には、両目が黄金に塗られているのが特徴的で珍しい江戸尾立型の「狛犬」が据えられています。



          社紋鳥居                孫文先生座石                 境内

         手水舎                 同 龍吐水の水盤             一対の石燈籠

       和風獅子型狛犬               拝殿前 雨水桶                拝殿
      安永九年(1780) 造立


神輿庫が続く拝殿の左横には、白いコンクリートと瓦屋根で扉は薄いグレーという蔵のような境内社「関東松尾神社」があります
松尾神社は、神酒造の神様として信仰されているそうで、境内には奉納された酒樽が並んでいました。



       拝殿横の神輿庫              関東松尾神社                同 社殿

      同 奉納された酒樽

南参道左手に、境内社「富士浅間社・稲荷社・三峯社・玉津島社・天満天神社・山王社・住吉社の七社合祀殿」及び柵で保護された「伏見稲荷社」地主神の「八幡神社」が並びます。
また様々な形の「神輿庫」が並び、南参道の入口となっている石段に続いています。



        南参道の境内社

         七社合祀社              同 右側 う組の碑             同 左側 丸石の乗った碑

        同 手水石                 同 社殿                 同 拡大画像

        伏見稲荷社                同 社殿

        八幡神社                 同 手水鉢                 同 社殿

        同 拡大画像

      様々な形の神輿蔵              南参道の石段

拝殿横の渡り廊下の下を潜り、富士塚に向かいます。満開に近い梅の花が見事です。
通路からは、「拝殿−幣殿−本殿」を眺めることができます。



      拝殿横 浅間神社への通路           拝殿−幣殿−本殿

白山富士塚」は、閉扉されていました。毎年6月中旬に開催される「文京あじさいまつり」の期間中のみ開放されるとのこと。
鳥居には「浅間神社」とあり、4mほどの山頂へ続く石段が整備されているようです。紫陽花鑑賞用の通路といった感じです。樹木の隙間から、頂上に浅間神社の社が透けて見える程度でぼく石とか合目石・関連の石碑の類は見ることができません。
福受稲荷神社の脇に、富士講由来の同行の石碑があったくらいです。
北へ回り込むと降り口がありましたが、やはり閉扉されていました。



         閉扉された入口               石積のの階段                降り口も閉扉

       かろうじて社が見える             同 拡大画像


東参道に戻り、旧白山通り(都道301号線)を南へ進みます。


          旧白山通り         


白山神社から180m、「護念山薬應院心光寺」があります。
人通りも多い旧白山通りから石畳の参道を進むと、両脇が格子塀の趣のある「山門」が迎えてくれます。
門前に山門不幸の立札が立っていましたので、静かに参拝させていただきました。
正面の「本堂」は、心なしかひっそりとしていました。


         参道の寺院名碑               神格子塀の山門                念仏塔

      市街宅地百八坪の碑              閼伽水の手水鉢                本堂

境内の左側は、「六地蔵像」「七観音」「萬霊塔」と石仏のオンパレードです。


        六地蔵像                 石仏群                  七観音の一角
左から 明暦元年(1655)・寛永十六年1639)・寛文元年1661)
    万治二年(1659)・寛文五年(1665)・万治四年(1661)造立、

      同 中心像 阿弥陀如来像      同 如意輪観音・准胝観音・千手観音菩薩像  同 不空羂索観音・馬頭観音・聖観音菩薩像
     延宝五年(1677)造立   寛文二年(1662)・貞享二年(1685)・明暦元年(1657)造立 承応二年(1653)・寛文三年(1663)造立

         萬霊塔              同 中心仏 阿弥陀如来像

          左側の石仏群              右側の石仏群

境内の右側には、小さな「六地蔵像」「文字庚申塔」「青面金剛像の庚申塔」などが雑然と並んでいました。


        六地蔵像                  石仏群1

      同 三猿の文字庚申塔            同 青面金剛像の庚申塔             同 石仏群
       延宝四年(1676) 造立          元禄十六年(1703) 造立

        石仏群2               同 二体の地蔵尊像              石燈籠
                          左 延享二年(1745) 造立


旧白山通りを更に進み、白山下交差点で左折します。


          白山下交差点



心光寺から180m、八百屋お七の舞台ともなった寺「南縁山正徳院圓乗寺」がありました。
建替え工事中でしたが、「於七地蔵尊」に参拝するができました。
工事用のシートが張られ、墓地への通路は確保できていました。
辛うじて、「六地蔵像」「八百屋於七之墓」「青面金剛像の庚申塔」を拝観することができました。


        工事中の圓乗寺               墓地への通路             通路の左側に石仏が並ぶ

         六地蔵の一角                 同 六地蔵像               同 三界萬霊の石碑

     八百屋於七之墓の一角           同 左側の地蔵菩薩像              同 中央が於七の墓
                                                寛政五年(1793) 造立

      青面金剛像の庚申塔               同 拡大画像
      天明四年(1784) 造立


圓乗寺の前の「浄心寺坂を東へ上ります。
坂を上りきると国道17号線に出ます。通り沿いに寺院名碑が見えます。


          浄心寺坂                 国道17号線


圓乗寺から210m、八百屋お七と縁のある「金龍山大圓寺」に着きました。
朱の「山門」は、通りからも目立っています。



          寺院名碑                  参道                  朱塗りの山門

山門入って正面に八百屋お七ゆかりの「焙烙地蔵のお堂」があります。
お堂の右側には、三面に夫々「見ざる 聞かざる 言わざる」が彫られた「三猿の庚申塔」が配置されています。
左側には、「四方仏の石台」二体の「青面金剛像の庚申塔」が配置されています。



         地蔵堂                   同 焙烙地蔵尊              右側 三猿の庚申塔
                             享保四年(1719) 寄進           延寶三年(1675) 造立

         左側 石仏                 同 四方仏の石台          同 二体の青面金剛像の庚申塔
                                           天明四年(1784)・元文五年(1740) 造立

境内の左側には、台座に六地蔵が彫られた「水子地蔵像」青銅の「大悲観音菩薩像」が聳え立っています。
右側には、二基の「筆塚」「葉三尺坊大権現の堂」などがあります。


         石燈籠                 石仏群                    境内

        水子地蔵像                 同 拡大画像              同 台座の六地蔵

         五輪塔             観音菩薩像線刻の施無畏碑           西国百観音霊場碑

     青銅の大悲観音菩薩像               同 拡大画像

         本堂                   記念塔                 石燈籠

        境内の右側                  同 筆塚               同 秋葉三尺坊大権現の堂

         同 筆塚                  同 石燈籠            
史跡高島秋帆墓がある墓域 


国道17号線を北へ進み、白山上交差点を左折し再び旧白山通りに戻ります。


        国道17号線           キロポスト(日本橋まで5Km)           白山上交差点

        左301号線


大圓寺から210m、「醫王山妙清寺」があります。
特徴のあるデザインの「山門」をくぐ.ると、目の前に「本堂」が現れ 眼下に整備された境内が広がります。
石段の踊り場に、石仏が整然と配置されています。


         寺院門                  境内             階段左 青銅の聖観音菩薩像

         階段の石仏              同 二体の地蔵尊像             同 水子地蔵尊像

        同 稲荷社                  同 石仏群                同 三猿の庚申塔
                                                寛文十一年(1671) 造立

        滝のある庭園                   庫裡                    本堂

       屋根瓦(三つ葉葵)                五層の石塔                   萬霊塔



妙清寺から100m、再び白山駅出入口に着きました。
旧白山通り−浄心寺坂−国道17号線を三角に辿った丁度1km1時間の巡行でした。


         旧白山通り               白山駅地上出入口



東京十社巡りも今回の「白山神社」を終え、残すは「王子神社」のみとなりました。
途中で気が付いたのですが、旧白山通りと中山道(国道17号線)が交叉することもあり、2005年8月「中山道巡り」で「白山神社」以外の「心光寺・圓乗寺・大圓寺・妙清寺」を周っていました。
「心光寺」は、石仏が整備され再配置されていました。「圓乗寺」は、社殿等の改修工事中でした。「大圓寺」では、焙烙地蔵脇に三基の庚申塔が配置されていました。「妙清寺」も、山門が改修されていて全体的に明るくなった感じでした。いずれも13年半振りの訪問でしたので新しい感覚で鑑賞できました。
それにしても当時は、「白山神社」が近くにあったことを調べていなかったのですね。